みかん栽培用語集:初心者から上級者まで知っておきたい専門用語

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こんにちは、みかん栽培愛好家の皆さん!これからみかん栽培を始めようとしている方も、すでに経験を積んでいる方も、専門用語の理解は栽培の成功に欠かせません。このブログ記事では、みかん栽培で頻繁に使われる専門用語を分かりやすく解説します。今後の記事で詳しく取り上げる内容の基礎となる用語を中心にまとめましたので、ぜひブックマークしてご活用ください。

  1. 基本的な用語
    1. 柑橘(かんきつ)
    2. 温州みかん(うんしゅうみかん)
    3. 雑柑(ざっかん)
    4. 極早生(ごくわせ)・早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)
    5. 結実(けつじつ)
    6. 隔年結果(かくねんけっか)
    7. 樹勢(じゅせい)
  2. 樹体・樹形に関する用語
    1. 主幹(しゅかん)
    2. 主枝(しゅし)
    3. 亜主枝(あしゅし)
    4. 側枝(そくし)
    5. 結果枝(けっかし)
    6. 徒長枝(とちょうし)
    7. 発育枝(はついくし)
    8. 枝梢(しそう)
    9. 樹冠(じゅかん)
    10. 開心自然形(かいしんしぜんけい)
    11. 根域(こんいき)
  3. 繁殖・増殖に関する用語
    1. 台木(だいぎ)
    2. 穂木(ほぎ)
    3. 接ぎ木(つぎき)
    4. 芽接ぎ(めつぎ)
    5. 枝接ぎ(えだつぎ)
    6. 取り木(とりき)
    7. 実生(みしょう)
  4. 栽培管理に関する用語
    1. 元肥(もとごえ)
    2. 追肥(ついひ)
    3. 葉面散布(ようめんさんぷ)
    4. 摘果(てきか)
    5. 摘蕾(てきらい)・摘花(てきか)
    6. 摘心(てきしん)
    7. 剪定(せんてい)
    8. 整枝(せいし)
    9. 誘引(ゆういん)
    10. 環状剥皮(かんじょうはくひ)
    11. 水切り栽培(みずきりさいばい)
    12. マルチング
  5. 果実と収穫に関する用語
    1. 着果(ちゃっか)
    2. 生理落果(せいりらっか)
    3. 裂果(れっか)
    4. 浮皮(うきかわ)
    5. 日焼け果(ひやけか)
    6. 糖度(とうど)
    7. 酸度(さんど)
    8. 糖酸比(とうさんひ)
    9. ヘタ切り
    10. 貯蔵みかん
  6. 病害虫と防除に関する用語
    1. かいよう病
    2. そうか病
    3. 黒点病
    4. 青かび・緑かび病
    5. ミカンハダニ
    6. チャノキイロアザミウマ
    7. カイガラムシ
    8. ミカンバエ
    9. 総合防除(IPM)
  7. 栽培環境と施設に関する用語
    1. 防風垣(ぼうふうがき)
    2. 防霜ファン
    3. 傾斜地栽培
    4. 棚栽培
    5. 根域制限栽培
    6. ハウス栽培
  8. まとめ

基本的な用語

柑橘(かんきつ)

ミカン科ミカン属の果樹の総称。みかん、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどが含まれます。

温州みかん(うんしゅうみかん)

日本で最も広く栽培されている代表的なみかん。種がなく皮がむきやすいのが特徴です。

雑柑(ざっかん)

温州みかん以外の柑橘類の総称。伊予柑、ポンカン、はっさく、清見など多様な品種が含まれます。

極早生(ごくわせ)・早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)

みかんの収穫時期による分類。極早生は9月下旬〜10月、早生は10月〜11月、中生は12月〜1月、晩生は2月以降に収穫されます。

結実(けつじつ)

花が咲いた後に果実ができること。「結実率」は開花数に対する果実の成りの割合を表します。

隔年結果(かくねんけっか)

1年おきに豊作と不作を繰り返す現象。みかんでは特に顕著に見られる問題です。

樹勢(じゅせい)

樹木の生育状態や成長力を表す言葉。「樹勢が強い」は生長が旺盛な状態、「樹勢が弱い」は生育が衰えている状態を意味します。

樹体・樹形に関する用語

主幹(しゅかん)

木の中心となる太い幹のこと。みかんの場合は地面から50〜60cm程度の高さで分岐させることが一般的です。

主枝(しゅし)

主幹から直接分かれる大きな枝。みかんの基本的な樹形である「開心自然形」では3〜4本の主枝を配置します。

亜主枝(あしゅし)

主枝から分かれる比較的太い枝。主枝を補完する役割を持ちます。

側枝(そくし)

主枝や亜主枝から横に伸びる枝。果実をつける結果枝の元になります。

結果枝(けっかし)

実際に果実をつける枝。前年に伸びた枝に花芽がつき、果実が成ります。

徒長枝(とちょうし)

急激に伸びる強い枝。栄養生長が旺盛で、果実をつけにくい特徴があります。

発育枝(はついくし)

その年に伸びた新しい枝。翌年の結果枝となる可能性を持ちます。

枝梢(しそう)

枝の先端部分。特に新しく伸びた若い枝先を指します。

樹冠(じゅかん)

木の枝葉が広がっている部分全体。「樹冠拡大」は木の広がりを大きくすることを意味します。

開心自然形(かいしんしぜんけい)

みかん栽培で最も一般的な樹形。中心を空けて主枝を3〜4本配置し、日光が内部まで十分に届くようにした形です。

根域(こんいき)

根が広がっている範囲。「根域制限栽培」は根の広がりを制限して樹の生育をコントロールする方法です。

繁殖・増殖に関する用語

台木(だいぎ)

接ぎ木の土台となる根や幹の部分。カラタチやヒリュウなどが一般的に使われます。

穂木(ほぎ)

接ぎ木で上部につける品種の部分。実際に収穫したい品種の枝を使用します。

接ぎ木(つぎき)

異なる植物体の一部を組み合わせて一つの植物体にする技術。台木と穂木を接合させます。

芽接ぎ(めつぎ)

芽を含む樹皮の一部を台木に接ぐ方法。柑橘類の繁殖で最も一般的な方法です。

枝接ぎ(えだつぎ)

枝を台木に接ぐ方法。芽接ぎよりも成功率は低いですが、より早く成長することがあります。

取り木(とりき)

枝の一部に傷をつけて土や水苔で覆い、発根させてから切り離す繁殖方法。

実生(みしょう)

種から育てること。みかんの場合、実生苗は親と同じ特性を持たないことが多いです。

栽培管理に関する用語

元肥(もとごえ)

植え付け時や冬季に与える基本的な肥料。長期間にわたって効果が持続します。

追肥(ついひ)

生育期間中に追加で与える肥料。時期に応じて成分バランスを変えることが多いです。

葉面散布(ようめんさんぷ)

肥料や農薬を葉に直接散布する方法。速効性があり、微量要素の補給に効果的です。

摘果(てきか)

果実の数を調整するために一部の果実を取り除くこと。残った果実の品質向上につながります。

摘蕾(てきらい)・摘花(てきか)

蕾(つぼみ)や花の段階で一部を取り除くこと。過剰な結実を防ぎます。

摘心(てきしん)

新梢の先端部を摘み取ること。枝の伸長を抑制し、分枝を促進します。

剪定(せんてい)

樹形を整え、生育や結実を調整するために枝を切ること。冬季剪定と夏季剪定があります。

整枝(せいし)

剪定によって樹形を整えること。特に骨格となる主枝や亜主枝の配置を調整します。

誘引(ゆういん)

枝を紐や支柱で誘導して望ましい方向に伸ばすこと。樹形形成や日当たり改善に役立ちます。

環状剥皮(かんじょうはくひ)

幹や枝の周りに輪状に樹皮を剥ぐ技術。一時的に養分の移動を妨げることで結実促進や糖度向上を図ります。

水切り栽培(みずきりさいばい)

収穫前の一定期間、意図的に水を制限する栽培法。果実の糖度を高める効果があります。

マルチング

土の表面を有機物や資材で覆うこと。雑草防止や土壌水分の保持、地温調節などの効果があります。

果実と収穫に関する用語

着果(ちゃっか)

果実がなること。「着果率」は花の数に対して実際に果実となった割合を表します。

生理落果(せいりらっか)

自然の生理現象として果実が落ちること。6月落果と8月落果が特に顕著です。

裂果(れっか)

果実の表面が裂けること。急激な水分変化や成熟過程での皮の成長と果肉の成長のアンバランスなどが原因です。

浮皮(うきかわ)

果皮と果肉の間に隙間ができる現象。主に収穫時期が遅れた場合や樹勢が強すぎる場合に発生します。

日焼け果(ひやけか)

強い日差しによって果実表面が焼けてしまうこと。白く変色したり、組織が硬くなったりします。

糖度(とうど)

果汁中の糖分の濃度。単位は「度(Brix)」で表され、数値が高いほど甘いことを示します。

酸度(さんど)

果汁中の酸の濃度。みかんの場合、主にクエン酸の含有量を指します。

糖酸比(とうさんひ)

糖度を酸度で割った値。この値が高いほど甘く感じられる傾向があります。

ヘタ切り

みかんを収穫する際に、ヘタの部分を切り取る方法。貯蔵性を高めるために行います。

貯蔵みかん

長期保存を目的に特別な方法で収穫・保管されたみかん。温度や湿度を管理して保存します。

病害虫と防除に関する用語

かいよう病

細菌性の病気で、葉や果実に褐色のコルク状の病斑ができます。雨風で傷ついた部分から感染します。

そうか病

真菌による病気で、果実や葉、枝に茶褐色のかさぶた状の病斑を形成します。

黒点病

真菌による病気で、果実に小さな黒い点状の病斑ができます。見た目は悪くなりますが、食味には影響しません。

青かび・緑かび病

収穫後の果実に発生するカビによる腐敗病。傷口から感染し、青または緑色のカビが生えます。

ミカンハダニ

葉の裏側に寄生して汁を吸う害虫。葉が褐色化し、光合成が阻害されます。

チャノキイロアザミウマ

果実表面を傷つけて銀色の傷(かいよう状果)を作る害虫。見た目の品質を著しく低下させます。

カイガラムシ

枝や葉、果実に寄生して樹液を吸う害虫。分泌物によってすす病を誘発することもあります。

ミカンバエ

果実内部に卵を産み付け、幼虫が果肉を食害する害虫。被害果は早期に落果します。

総合防除(IPM)

化学農薬だけに頼らず、天敵や物理的防除、耕種的防除などを組み合わせた害虫管理方法。

栽培環境と施設に関する用語

防風垣(ぼうふうがき)

風を防ぐために設置する生垣や防風ネットなど。みかん栽培では強風による果実や枝の損傷を防ぐために重要です。

防霜ファン

霜害を防ぐために設置する大型ファン。冷たい空気の滞留を防ぎ、気温の低下を緩和します。

傾斜地栽培

斜面を利用したみかん栽培。日当たりや排水性に優れていますが、作業性は低下します。

棚栽培

みかんの枝を水平方向に誘引して棚状に仕立てる栽培法。収穫作業が容易になります。

根域制限栽培

根の広がりを物理的に制限する栽培法。樹勢のコントロールや高品質果実生産に効果があります。

ハウス栽培

ビニールハウスなどの施設内でみかんを栽培する方法。早期出荷や高品質果実生産が可能です。

まとめ

みかん栽培には多くの専門用語がありますが、基本的なものを理解することで栽培の知識が深まり、より効果的な管理が可能になります。この用語集は、これから連載していくみかん栽培シリーズの基礎知識として、随時参照していただければ幸いです。

次回の記事「みかんの歴史と原産地」では、みかんがどのように日本に伝わり、現在の主要産地になったのかを詳しく解説します。みかん栽培の歴史的背景を知ることで、より深い理解と愛着を持って栽培に取り組めるようになるでしょう。


この記事は「みかんの育て方」シリーズの付録として作成されました。今後、基礎知識から上級テクニックまで、みかん栽培のあらゆる側面を詳しく解説していきます。ご質問やご意見があれば、コメント欄でお気軽にお寄せください。

次回予告:「みかんの歴史と原産地:日本の柑橘文化を探る」

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